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若手社員の定着率を上げるには|離職を防ぐ施策と成功のポイント

  • 8月9日
  • 読了時間: 14分

若手社員を採用しても数年で辞めてしまい、採用と教育のやり直しに追われていませんか。若手社員の定着率を上げるには、離職の理由を正しくつかみ、受け入れ体制やキャリアの見通し、相談しやすい環境を段階的に整えることが欠かせません。


原因の把握から現状の見える化、具体的な施策、社内で続ける体制づくりまで、自社の課題に合う打ち手を順に見ていきます。まずは離職がなぜ起きるのかを整理するところから始めましょう。



1. 若手社員の定着率とは?離職の現状と課題


1.1 若手社員の定着率と離職率の基本的な考え方


若手社員の定着率を語るうえで、まず定着率と離職率の意味と計算の考え方を分けて理解しておくと、社内の議論がかみ合いやすくなります。同じ「辞めた・残った」を扱う指標でも、見ている角度が違うためです。


下の表で、代表的な指標の意味と計算の考え方を対比しました。


指標

意味

計算の考え方

定着率

一定期間、在籍し続けた社員の割合

期間末の在籍者数 ÷ 入社時の人数

離職率

一定期間に退職した社員の割合

退職者数 ÷ 対象期間の在籍者数

早期離職率

入社から3年以内に辞めた割合

3年以内の退職者数 ÷ 入社者数

定着率と離職率の関係

合計するとおおよそ全体を表す

定着率が高いほど離職率は低くなる


指標を分けて見ることが、課題の位置を特定する第一歩です。


数字を出すこと自体が目的ではありません。どの指標がどの時期に悪化しているかを押さえると、次の章で扱う「辞める理由」の分析につなげやすくなります。


1.2 若手社員の早期離職が起きやすいタイミング


若手社員の離職は、環境変化やキャリアを見直す節目で発生するケースがあります。どの局面で気持ちが揺れやすいかを知っておくと、フォローの手を打つタイミングを外しません。


離職につながりやすい代表的な局面は次のとおりです。


  • 入社直後の研修期間

  • 配属直後の環境変化

  • 入社半年前後の慣れが生じる時期

  • 一年目の評価が初めて出るころ

  • 二〜三年目の役割が変わる時期


節目の直前に声をかけられるかどうかが、引き止めの分かれ目になります。


これらの時期は、期待と現実のギャップを本人が意識しやすい局面でもあります。あらかじめ面談や声かけの予定を組み込んでおくと、辞意が固まる前に相談を受け止めやすくなるのです。


1.3 定着率の低さが組織に与える影響


定着率の低さは、採用と教育のコストを繰り返し発生させます。一人の若手が早期に辞めると、募集にかけた費用や面接の工数、入社後の研修時間が回収できないまま、次の採用活動が始まってしまうのです。


影響はコストだけにとどまりません。業務を引き継いだ周囲の社員に負荷が偏り、残った人の不満が新たな離職を呼ぶこともあります。教える側の時間が奪われれば、既存社員の成長機会まで細りかねません。


つまり定着率は、一人の去就という個別の話にとどまらず、組織全体の生産性に関わる経営指標なのです。だからこそ、感覚ではなく数字で現状を把握する必要があります。


実際に、ネット上でも定着率と組織課題を結びつける声が見られます。


ネット上の声

ネット上では、定着率の低さを企業課題と結びつけて考える意見も見られます。 

出典: Yahoo!知恵袋



2. 若手社員が定着しない主な理由


2.1 若手社員が感じる労働時間や休日への不満


若手社員が辞める理由の上位には、労働時間や休日といった働く条件への不満が入ってきます。ある調査では、20代の離職理由として「労働時間、休日等の条件の悪さ」が最も高く挙げられており、収入面や人間関係を上回る傾向が見られます。


条件面の不満は、次のような形で表れやすいものです。


  • 残業が慢性的に続く

  • 休日が取りにくい、予定が立てにくい

  • 繁忙期に休みが偏る

  • リモートや時短など柔軟な働き方の選択肢が乏しい


同じ仕事量でも、働き方に選べる余地があるかどうかで受け止め方は変わります。


条件を一気に変えるのは簡単ではありません。ただ、勤務時間の記録を見直し、休みの取りやすさから着手するだけでも、若手が感じる負担は軽くなりやすいのです。


2.2 給与や待遇に対する納得感の不足


若手社員の離職検討につながりやすいのが、収入や評価への納得感の低さです。金額そのものより、「なぜこの評価なのか」が説明されないことへの不満が大きい場合もあります。


昇給の基準が曖昧なまま据え置かれると、努力が反映されていないと感じやすくなります。同世代の他社水準と比べられる環境では、待遇の差が転職を考えるきっかけになりがちです。


評価をめぐる若手の受け止めは、SNS上でも次のように語られています。


SNSの声

SNS上では、評価基準や待遇への納得感に関する不満の声も見られます。

出典: X(@naomicoach7)


大切なのは、金額の多寡だけでなく、評価の理由を言葉で伝えることです。基準を明文化し、面談で根拠を具体的に説明するだけでも、待遇への納得感は変わってきます。


2.3 職場の人間関係や相談しにくさ


若手社員の定着には、職場の人間関係と相談のしやすさが強く影響します。とりわけ直属の上司との距離感は、日々の働きやすさを左右する要素です。


相談しにくさは、次のような場面で顕在化します。


  • 上司が多忙で話しかけづらい

  • フィードバックの機会が少ない

  • 質問すると評価が下がると感じる

  • 直属上司以外に相談できる相手がいない


「聞いていい」と本人が思える空気があるかどうかが、孤立を防ぐ鍵になります。


人間関係の問題は表に出にくく、辞表が出て初めて気づくケースもあります。日常的に短い対話の機会を設けておくと、小さな不満が積み上がる前に拾いやすくなるのです。


2.4 若手社員の成長実感やキャリアの見通しの不足


成長を感じられず、この先のキャリアが描けないと、若手社員は離職を考えやすくなります。単調な業務が続いたり、挑戦の機会が乏しかったりすると、「ここにいても伸びない」という感覚が強まるためです。


見通しの不足は、本人のやる気の問題として片づけられがちです。しかし実際には、将来像を示す仕組みが用意されていないことが原因である場合も少なくありません。


数年後にどんな役割を担えるのか、そのために何を身につければよいのかを提示できれば、若手は日々の仕事に意味を見いだしやすくなります。見通しは、本人ではなく会社が用意するものなのです。



3. 若手社員の定着率を上げるには何から着手するか


3.1 定着率の現状把握とエンゲージメント調査の進め方


若手社員の定着率を上げるには、感覚論を避け、現状を数字で見える化するところから始めます。どこに問題があるか分からないまま施策を打っても、効果を測れないためです。


進め方は次の手順が基本になります。


  1. 直近3年程度の入社者と退職者を年次で洗い出す

  2. 離職が起きた時期と部署を集計する

  3. エンゲージメント調査やアンケートで本音を集める

  4. 数値の低い項目と離職の多い局面を突き合わせる

  5. 優先して手を打つ課題を絞り込む


現状の可視化が、限られた工数を無駄打ちしないための土台になります。


調査は一度きりにせず、半年から一年ごとに繰り返すと変化を追えます。集めた声を放置せず、次章以降の施策につなげる前提で設計しておきましょう。


3.2 若手社員の本音を引き出す1on1と面談


定期的な1on1や面談は、若手社員の不安や要望を早い段階でつかむ有効な手段です。定期的な1on1や面談を設けることで、評価面談だけでは見えない不安や課題を把握しやすくなります。


面談を成果につなげる鍵は、評価の場と切り分けることです。査定と混同されると、本人は当たり障りのない受け答えに終始しかねません。「困っていることはないか」を軸に、本人の考えを引き出す姿勢が求められます。


聞いた内容をその場で終わらせず、対応の可否を後日フィードバックすると、話しても無駄ではないという信頼が積み上がっていきます。


3.3 定着率を上げるうえで優先度を決める考え方


課題が複数見つかったとき、すべてに同時に手をつけるのは現実的ではありません。影響度と着手しやすさの二軸で並べ替えると、限られた人員でも動き出しやすくなります。


下の表は、優先順位づけの考え方を整理した一例です。


課題

影響度

着手しやすさ

優先度の目安

相談しにくい雰囲気

高い

比較的高い

評価基準の不透明さ

高い

中程度

給与水準の見直し

高い

低い

研修メニューの整備

中程度

高い


影響が大きく、すぐ着手できる課題から動くと、成果を実感しやすくなります。


影響度が高くても着手に時間がかかる施策は、中長期の計画に回す判断も必要です。まず小さく成果を出し、社内の合意を得ながら難度の高い課題へ進む順序が現実的でしょう。



4. 若手社員の定着率を高める具体的な施策


4.1 入社直後のオンボーディングと若手社員の受け入れ体制


入社直後の受け入れ体制は、その後の定着を大きく左右します。放置された感覚を最初に持たせないよう、段階的に業務へ移行する流れを設計しておきます。


具体的には、次のような節目でフォローを組みます。


  1. 入社30日までに、業務の全体像と相談窓口を伝える

  2. 60日までに、担当業務を少しずつ任せて振り返る

  3. 90日までに、できるようになった点と次の目標を確認する

  4. 各節目でチェックリストに沿って上司が面談する


最初の90日をどう設計するかが、その後の定着の分かれ目になります。


受け入れは配属先任せにせず、人事と現場が役割を分担すると抜け漏れが減ります。誰がいつ何をフォローするかを事前に決めておくことが、早期離職の予防につながるのです。


4.2 若手社員のキャリアパスと評価制度の見直し


将来の道筋が見えると、若手社員は目の前の仕事に意味を見いだしやすくなります。キャリアの提示と評価の納得感を、セットで整えていきます。


見直しの際に押さえたい要素は次のとおりです。


  • キャリアマップ:数年後の役割と必要な力を職種別に示す


  • 評価基準:何を満たせば上がるのかを明文化する


  • 面談での説明:評価の根拠を具体的な言葉で伝える


  • 成長の記録:できるようになった点を可視化して共有する


「頑張れば次が見える」状態をつくることが、離職の抑制につながります。


制度は作って終わりではありません。運用の中で若手の声を反映し、実態に合わなくなった基準は更新していく姿勢が、納得感を保つうえで欠かせません。


4.3 相談しやすい職場づくりとコミュニケーション


心理的に相談しやすい職場は、若手社員の不安が大きくなる前に受け止められます。直属の上司だけに頼らない相談経路を用意しておくことが有効です。


たとえばメンター制度を導入し、年次の近い先輩が斜めの関係で関わると、評価とは切り離して悩みを打ち明けやすくなります。孤立を防ぐうえで、この「もう一つの窓口」は現場で機能しやすい仕組みです。


日常のちょっとした声かけも軽視できません。短い雑談や進捗確認の積み重ねが、いざというときに相談できる関係の下地になります。特別な施策よりも、まず話しかける頻度を増やすことから始められます。


4.4 柔軟な働き方と若手社員のスキルアップ支援


柔軟な働き方と学びの機会は、条件面と成長面の不満に同時に働きかけます。

制度を用意するだけでなく、実務で活かせる形にすることがポイントです。


取り入れやすい施策を整理します。


  • 在宅勤務や時短勤務など働き方の選択肢

  • フレックスなど時間の使い方の裁量

  • 研修や資格取得への費用補助

  • 学んだ内容を実務で試す機会の用意


研修を受けさせて終わりにせず、実務で使う場まで用意することが定着につながります。


学びと実践が切り離されていると、成長実感は生まれにくいものです。研修後に担当業務へ反映する場面を設けると、若手は身につけた力を確かめられ、働き続ける動機が育ちます。



5. 若手社員の定着率向上を成功させるポイント


5.1 施策を続けるための社内体制と役割分担


定着施策は一度整えても、運用が続かなければ形だけになりがちです。責任の所在が曖昧だと、書かなかったこと・やらなかったことへのチェック機能も働きません。


誰かが気づいたときには、面談が半年止まっていた、といった事態も起こります。人事と現場管理職、経営層のそれぞれが何を担うのかを決め、主担当者を1名明確にすることが継続運用の出発点です。


役割を分けたら、定期的に集まって進捗を確認する場も設けます。担当者一人に負担が集中しない仕組みにしておくことが、施策を息切れさせないうえで欠かせません。


5.2 定着率の効果を確認しながら改善する進め方


施策の効果は、指標で確認しながら見直しを繰り返すことで高まっていきます。やりっぱなしにせず、数字の変化を追う前提で進めます。


次の手順を一定の周期で回します。


  1. 定着率や離職の時期など、追う指標をあらかじめ決める

  2. 半年から一年ごとに数値を確認する

  3. 改善した項目と悪化した項目を切り分ける

  4. 効果の薄い施策を見直し、次の打ち手に差し替える


測って直すサイクルを回すこと自体が、定着施策の質を底上げします。


短期で成果が出ない施策もあります。数値が動かない場合でも、面談で得た声などの定性的な変化と合わせて判断すると、続けるか見直すかの決め手になります。


5.3 管理職やメンターへの教育の重要性


若手を受け入れる側の関わり方は、定着に直結します。どれほど制度を整えても、日々接する管理職やメンターの姿勢が伴わなければ、現場での効果は限られてしまうのです。


そこで、受け入れる側への教育を後回しにしない姿勢が求められます。フィードバックの仕方や面談の進め方、若手の価値観の理解などは、経験だけに頼らず学ぶ機会を設ける価値があります。


管理職自身が多忙で余裕を失っていることも少なくありません。負荷を見直しつつ、外部の研修や専門家の力も借りながら、受け入れ側の関わり方を底上げしていく視点が有効です。



6. 若手社員の定着率向上を支えるサイドインコンサルティングの支援


6.1 離職予防や定着率向上に向いている企業の悩み


人手不足のなかで採用しても若手が定着せず、採用と教育を繰り返してしまう。そんな悩みを抱える企業ほど、離職予防と定着支援に取り組む意味が大きくなります。


とりわけ、特に、人事担当者の人数が限られている企業では、現状分析や施策設計まで手が回らないケースがあります。 製造業やIT、サービス業など、現場が忙しく若手フォローの体制を整えきれない企業でも同じ課題が起こりがちです。


こうした状況を外部の視点で整理したい企業にとって、サイドインコンサルティングは現状分析から施策の優先順位づけまでを伴走できる相談先になります。


6.2 採用から教育まで一貫して支援する特徴


サイドインコンサルティングの特徴は、採用から教育、制度づくりまでを分断せずに支援できる点にあります。入口の採用と入社後の定着を切り離さずに設計できるため、施策のちぐはぐさが起こりにくくなります。


主なサービスは次のとおりです。


  • 採用支援:自社に合う人材の見極めと採用設計


  • 教育研修支援:若手や管理職の育成プログラム


  • 人事制度の構築:評価や等級など納得感のある仕組みづくり


  • 離職予防支援:離職予防士の知見を活かした定着施策


採用と教育を一気通貫で見直せることが、定着施策のちぐはぐさを防ぎます。


代表は採用や教育に長年携わってきた実務経験を持ち、現場の実情を踏まえた提案を重視しています。制度と運用の両面から支える姿勢は、サイドインコンサルティングの強みの一つです。


6.3 導入を検討する際に確認したいこと


導入を検討するときは、まず自社の課題がどこにあるのかを大まかに整理しておくと、相談がスムーズに進みます。定着率の推移や離職の起きやすい時期など、手元の情報をまとめておくだけでも出発点になります。


すべてを自社で分析しきる必要はありません。何が課題か分からない段階でも、現状の共有から一緒に整理していく進め方が可能です。優先して取り組みたいテーマや社内の体制についても、相談のなかで方向性を定めていけます。


自社に合うかどうかを見極めたい場合は、サイドインコンサルティングに現状を伝え、支援の進め方を確認するところから始められます。



7. まとめ:若手社員の定着率を上げるには継続的な取り組みを


若手社員の定着率を上げるには、離職の理由を正しくつかみ、現状を数字で見える化したうえで、優先度の高い施策から着実に手を打つことが欠かせません。労働条件や待遇、人間関係、成長の見通しといった不満は、受け入れ体制やキャリアの提示、相談しやすい環境づくりで一つずつ和らげていけます。


こうした取り組みは、一度整えて終わりにはなりません。効果を指標で確認しながら見直しを繰り返し、管理職やメンターの関わり方まで底上げしていく継続的な運用が、定着を支えていきます。


自社だけで進めるのが難しいと感じたときは、採用から教育まで一貫して伴走できる外部の力を借りる選択肢もあります。まずは自社の現状を整理するところから、若手が働き続けられる職場づくりを始めてみてください。



若手社員の定着率を上げるにはサイドインコンサルティングの伴走支援


サイドインコンサルティングは、採用から教育、人事制度の構築、離職予防までを分断せず一貫して伴走する人事コンサルティング会社です。従業員80〜300名規模で人事の手が回らない企業でも、現状分析から施策の優先順位づけまで外部の視点で整理できます。


何が課題か分からない段階でも、まずは自社の現状を共有するところから支援の進め方を確認してみてください。



 
 
 

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